身体には放っておくと使えなくなっている場所があって、皺寄せがきた他のところが辛くなります。今回は”脇”と”脇の強化”について。脇が使えていないという感覚はないけど、”脇の強化”をすると、みんな肘と肩が楽になる。ということは、自覚がないだけ。
脇が使えないと、腕を上げる度にいちいち肩が上がり、肩甲骨の動きが悪くなり、肋骨や背骨の動きも低下してガチガチに。肘が緊張するので手まで力み、上半身全部緊張するから、呼吸もしづらい。
脇とは、肩甲骨の下から前鋸筋を中心にその辺り。体温計を挟む場所ではありません。脇が甘いとお相撲さんはまわしを取られてしまい、柔道では技がかからず、格闘技で勝負に直結する重要なところ。重心を落としたり、全身を脱力するには、脇が使えていないと無理。
こんなに大きな影響があるのに、普通に生きていると普通に使えなくなってきちゃいます。逆に言えば、脇ひとつで、身体全体の動きが良くなり、いろいろ楽になる、お得な調整箇所。
脇が使えるようになるだけで、肩が詰まりにくくなり、肘や手の力も抜けて、上半身の力みが取れて、呼吸も楽になる。
意識して鍛えられるところではない場所が、呼吸・整体の身体調整法のお得意だったりします。コツはあるけど、手順通り動いていけば、自然と脇が使われる調整法が「脇の強化」
存在感が皆無だった脇が、ちゃんと感じられるようになり、肩が落ち、腕が体幹とつながって、腕力だけではなくなります。
アスリートなら全身の動きの質が変わります。手の力みが仕事の質に直結するセラピストさんや鍼灸師さんにも必須でしょう。子供を抱っこするのだって、腕だけでするのとは大違い。そうやって考えると、やっぱり全員強化したほうがいい。
*脇の強化とは
うつ伏せからスタートして、肩をイカらせず肘を広げずに上半身を起こしてから、お尻を引くと、自然と”脇”が使われる。こんな単純な動きを繰り返すだけで効果は絶大。肩と肩甲骨が楽になり、肘はユルユル、体幹が安定する。コツは頑張らないこと。やる気満々で動いちゃうと、アウターマッスルが作動して腕肩がバッキバキに、筋肉痛は間違いなし!楽に動けばいいのです。