呼吸が基準

呼吸って、いろんなことに明快に答えを出してくれます。例えば、姿勢、身体の状態。

私の場合、呼吸・整体スクール1年目当時は、胸を張って腰を反って、膝をピンと伸ばしていました。ヨガインストラクターっぽい感じ。テキストの写真や先生の真似なのか、そうするのがいいと勝手に思い込んでやっていたのか。でも、それでは、息が吸いづらい。

呼吸基準で身体の各部を検証する。つまり、身体の状態と息の状態を照合すると、腰を反って、膝ピンはアウト、息苦しい。胸部は微妙な角度で呼吸のしやすさが変わります。肩がイカると、途端に息はつまります。私は、長年自分のからだに呪いをかけてきたようです。

体のどこかに緊張があると、全身に、そして呼吸に反映されます。楽にとれる姿勢じゃないと、息づまる。胸を張って背中をピンと伸ばした ”いい” 姿勢は、楽ではないし、吸いづらく吐きづらい。

呼吸にきいて、緊張を解き、からだをつくり直す作業は、結局、あっちこっちを緩め、無かったことになっている箇所は働かせて、と全部になりました。肩や股関節、胸椎、背中、上腹部、下腹部、臀部、下肢、上肢、眼や足の小指まで。その作業を何周もしています。現在進行形です。姿勢だけではありません、動き方も呼吸が教えてくれます。

呼吸という視点を得たことは、姿勢だけじゃなく、これまで何となくやってきたこと全てを見直すことになりました。

そして、現れたのは、身体だとか動き以前に、私は何を基準に生きてきたのか?ということ。正しいか間違っているか、いいか悪いか基準の自分が見えてしまった。うーって感じ、私ってそうなんだ。けど、呼吸が教えてくれるとわかった以上、それに従えばいいだけ、すると楽になりました、身体も気持ちも。

正しい、か、正しくないか、は、自分の外に判断基準があります。息、で決めるということは、自分で決めるということ。軸が変わる。他者には決められません。

生徒さんに、いい姿勢と楽な姿勢のどっちが呼吸しやすいかを体感してもらうと、その違いにみなさん驚きます。そのとき、かなりの確率で出てくるフレーズがあります。

「だって、小学校のときに先生にそう言われたでしょ。背筋はピンとしていい姿勢で、って。」

小学校ですよ。50年近く前に、先生に言われた正しさが今もからだを縛っています。それを解いていきます。息はどうですか?と。

姿勢が楽になって、仕事や夫との会話が楽になった方がいます。自分で決めていいと思ったら、〇〇しなきゃがなくなったそうです。

外の基準で生きていると、自分のカタチをした何者かになって生きてしまう。呼吸ファースト、からだファーストで、自分を取り戻します。

呼吸の学校は4月から、呼吸にきいて自分を取り戻す学びになります。https://www.ayusbreathe.com/__trashed/

〈 Ayus 呼吸の教室 〉

愛知県日進市栄3丁目2214

( MAREE HAUTE 2F )

© Ayus / Akiko Tachibana