股関節が使えないという大問題、現代では、ほぼ全員が該当します。なぜなら、運動不足だし座り過ぎているから。
私は毎日歩いているから大丈夫、とはなりません。昔の人はもっと歩いていたし、もっと動いていた。50年前に比べると、圧倒的に運動不足です。つまり足、股関節を使っていない。
移動手段は車に、家事は便利な家電に、仕事はデスクワークに、娯楽はテレビ、スマホ、ゲームにと、どれをとっても動かなくてもいい方向に進んでいます。今や、股関節を使う和式トイレは我が家にはなく、洋式トイレのみ。私が子供の頃は、逆に和式トイレしかありませんでした。こうやって股関節を使わなくてもいい生活を送っている私たち。
座ると、重みで股関節周りの筋肉と神経が圧迫されます。座る時間が長ければ、筋肉の連動が遮断されて股関節が動きにくくなってしまう。連動はちょっとの運動では回復しません。なのに、運動不足が常だから、いつまで経っても股関節が使われる環境にならない。毎日1時間歩いている人でも、股関節は使われていない、なんてことが起こってしまう。
その上、位置がわかっていないから、股関節を使えない。
見える膝や足首と違って股関節は身体の内部、奥にあるので位置が分かりにくい。骨盤と恥骨の頂点を結んだ線の真ん中から鼠蹊部に下りたところの奥に股関節はあります。生徒さんはみんな間違えちゃっていました。正答率は今のところ0%。思っているより、下、そして内側、さらに奥。画像を見て正確に位置を確認しましょう。立体的な正しい位置イメージがあるだけで、立ったときの安定感が全然違います。
身体にとって動くときの基準は股関節です。
つまり、ここから上が上半身で、ここから下が下半身という境目は股関節です。ですが、股関節がよくわからないから、それを骨盤やおへそ、腰だと思ってしまう。お腹や腰を基準に動くと不調につながります。お腹から屈んで息が吸えなくなったり、腰から動いて腰を傷めたり。手を上に伸ばすときも、股関節から伸ばせば気持ち良く背伸びできるのに、何となくバンザイすると肩が詰まってしまいます。股関節が使えないと、直接繋がっている足も使えません。下半身が使えないと、不安定な土台の上にある上半身が力んでしまう。背中バキバキや肩こりの原因が下半身にあったりします。基準を股関節に戻せば、楽に動けて呼吸もしやすい。
股関節の位置を知る。正しい位置のイメージを持つ。股関節を基準にする。股関節から動く。
そうすると、身体は仕組み通りに動きます。余分な力みがいらない。
「股関節から動く」ワークは、身体が自然と「股関節」を思い出して使うようになるワークです。受けた方の感想です。
・股関節の場所が全然思っていたのと違っていた。
・場所がわかるだけでこんなに違う。
・上半身が楽になった。
・身体の力みがとれた。
・ワークの後、歩くのが楽。
・もっと早くに知りたかった。
ウォーキング、ランニング、筋トレや体操、リハビリ、などなど、全部、どうやっているかが大事。やり方次第。股関節 使えていますか?